WSUS でクライアントが正常に認識されない SusClientID の重複とは

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みなさま、こんにちは。 WSUS サポート チームです。
WSUS サーバーに正常にアクセス可能な状態のソース PC からインストールイメージを作成し、ほかの PC にイメージを展開して建てた端末について、 WSUS  サーバー側へ接続した際に、クライアントが表示されたりされなかったりといったように正常に認識されなくなる事象が発生することがございます。
今回はそのような事象がなぜ起こるのか対処方法を含めご紹介していきたいと思います。

SusClientID の重複とは

WSUS サーバーはクライアントを SusClientID という一意の ID で識別しています。
この SusClientID は、sysprep /generalize コマンドを実行し一般化することでリセットされますが、sysprep /generalize コマンドを実行をしていないマスターイメージをもとに複製した場合、同じ SusClientID を持つ端末が複製されて、SusClientID の重複が発生します。
そのため、ホスト名などが異なる場合にも SusClientID が重複しておりますと同じクライアントとして認識し、クライアントが正常に認識されない事象が発生いたします。

SusClientID は以下のレジストリキーにその値が格納されています。

1
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsUpdate

重複している場合は、以下の手順にて SusClientId を削除いただきますと、SusClientId は自動生成され重複状態が解消します。

手順

  1. 問題のクライアントに管理者権限を持つユーザーでログオンし、コマンド プロンプトを「管理者として実行」にて起動します。
  2. 管理者として実行にて起動したコマンド プロンプトで、下記コマンドでサービスを停止します。
1
2
net stop usosvc
net stop wuauserv
  1. “regedit” コマンドでレジストリエディタを起動し、下記サブキーの中に存在するエントリをすべて削除します。

・サブキー;
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsUpdate]

・削除するエントリ:(一部は存在しない場合もあります。クライアントのバージョンや使用経緯により異なります)
PingID
AccountDomainSid
SusClientId
SusClientIdValidation

  1. 管理者として実行にて起動したコマンド プロンプトで、下記コマンドでサービスを開始します。
1
2
net start usosvc
net start wuauserv